こうじマガジンNO.26(2002.04.25)  


「JA広島中央会(農協)」

去る4月18日(木)に、
JA広島中央会との勉強会に出席いたしました。
今まで個人的にも政治的にも
あまりご縁のなかった組織です。

皆さん既にお気づきだと思いますが、
最近農協に関わる不祥事件が多発しております
(平成2年からでも12件発生)。
これらは業務上横領、背任、詐欺といったもので、
経営姿勢が問われるものばかりです。
一方で、金融不安やペイオフ解禁を受けて、
経営困難農協(八千代町・広島阿佐・府中市・新市)を
どう処理するか、という課題もあがってきました。

これらの単位農協は
それぞれ高田郡・広島市・福山北農協と救済合併し、
貯金保険機構等からの全国支援118億円、
県信連からの県内支援84億円を受け、
処理をされることになりました。
その際、県内支援分のうちの5億円は、
広島県からの貸付金60億円の
運用益を当てることになっております。
つまり貸付金とはいえ、
60億円の県予算が今年度計上されたわけです。

この処理スキーム自体は
議会でも議論されましたが、
破綻した場合信用不安につながるおそれもあり、
賛成いたしました。

今回の勉強会で私があらためて認識したのは、
「農協という組織は、
銀行(県信連)・保険部門(JA共済)で収益を上げ、
本業の農業・営農活動の赤字をカバーしている」
という実態です。

県内31のJA、正組合員 20万人、准組合員 21万人、
職員数 6800人の巨大組織であるJA広島は、
銀行部門(広島県信用農業共同組合連合会・JA広島信連)
の貯金保有高 2兆円で経常利益は40億円、
保険部門(長期共済保有高 12兆円・広島県分)は
全国ベース(JA共済)で390兆円の保有高で、
全国一を誇っています
(生保最大手の日本生命が316兆円)。
法人申告所得も第6位、2305億円(全国)となっています。

まず私はこれらの指標にあらためて驚くとともに、
銀行部門の信用問題は、
広島県の経済を根本からゆるがす大問題になる、
という認識を新たにしました。
現在政府が取り組んでいる不良債権処理問題も同様ですが、
信用不安を起こさないということと、
経営責任という問題、公金の使用による救済処置、
それぞれが大変悩ましい問題です。

農協の場合は、合併という方法で、
経営の健全化や監査、事業の効率化を図る予定ですが、
不祥事の再発防止や、本業である農業振興
(広島県の食料自給率は24%で、
この率を上げるため、地産地消運動を展開している)
という分野でしっかりと成果を上げていってもらわねば、
と思いますし、公金を活用する限りは、
我々議員も農協の活動について
無関心であってはならないと思いました。
さらに厳しく監視していきたいと思っております。

<主な行事>

4月19日(金) 生活福祉保健委員会 今回は、
       @アサリ・かきの貝毒について、
       なぜ今年は食中毒や貝毒が多発するのか、
       海の汚染度との関連があるのではないか、
       今後の対応と安全性の確保にさらなる
       検査体制の充実が必要ではないか、
       ということ。前向きな答弁でしたが、
       今後も追求していきます。
       A介護支援センターの運営について、
       痴呆予防や低所得者の生活支援に
       特化すべきではないか、ということと、
       多額の赤字を広島市の一般財源で埋め合わせている
       広島市福祉サービス公社の経営について、
       県として各種在宅サービスの実態・サービスの質
       についてもっと把握し情報公開すべきではないか、
       という質問をいたしました。

4月20日(土) 就職等についての相談を受けました。

4月21日(日)

4月22日(月) 広島大学総合科学部 藤井 博信教授の
        水素吸蔵金属の研究についてレクチャーを
        受けました(次号で報告いたします)。

4月23日(火) 宇品築港113周年記念行事

4月24日(水) 藻場創生事業についてのレクチャー


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