こうじマガジンNO.104(2004.12.28)  

「広島西飛行場A」

今年もあと3日となりました。
今年最後のメルマガは前回の続きで、
広島西飛行場についてご報告いたします。
前回と合わせてお読みいただければと存じます。
来年も皆様にとって良い年でありますことを
お祈り申し上げます。

以上のような批判に対して広島市は、
反論の第一として
「羽田空港の第四滑走路建設に伴う空港環境の変化」
を上げています。

羽田空港第四滑走路は平成21年(2009年)に完成し、
発着回数は現在の1.4倍(年間約30万回から41万回)に
増加する見込みです。

今後は航空会社は飛行機を小型化し、
就航回数を増やすことが可能になります。

新たな発着枠については、
地方空港への便も増えるものと予想され、
広島西飛行場からの東京便復活の可能性も十分ある、
というわけです。

この平成21年(2009年)までは
現飛行場の機能は維持しなければならないし、
なんとしても発着枠を確保するというのが
広島市の基本方針です。

しかし、前述した広島南道路の橋梁建設のため、
滑走路北側部分を340m縮小しなければならなくなります。
現飛行場の機能維持のためには
1800mの滑走路長が必要で、南側(海側)に
440mの沖出しが必要になります。

従来沖出しは工費・工期両面から不可能と言われていましたが、
今回広島市が打ち出したのが「桟橋方式による沖出し」です。

桟橋方式だと事業費は150億円(埋立方式だと350億円)、
工期は約2年(埋立方式 約5年)、
工事中は飛行場を閉鎖する必要はなく、
環境への影響も海水の流れに対する支障が少なく、
生態系への影響が少ないというメリットがあります。

国外では、ニューヨークのラガーディア空港、
国内では建設予定の羽田空港第四滑走路が
この桟橋方式です。

羽田空港第四滑走路の発着枠の見通しが
平成20年(2008年)頃とすると、
広島南道路の太田川渡河部の工事着手も
だいたいそれくらいになるでしょう。

もし東京便復活の目途がたてばそこから工事着手で、
平成25年ごろには完成、
東京便就航ということになります。
このころには広島高速道路ネットワークも完成し、
道路網・空港機能が完備することになります。
平成25年という年は広島にとって
節目にあたる年ということになります。

現地調査によると、
沖出し工事は延長440m、幅170m、
面積にして7.5万u(約2万坪)に及びます。
これだけの海面が消失するということは、
環境に大きな影響を与えることは間違いありません。

手続き的には、港湾計画の変更が必要になります。
広島市は桟橋方式であれば漁業補償は必要ない、
としているようですが、
海面の消失という点では埋立方式と変わらないわけで、
漁業者からの請求があればその補償は必要でしょう。

また港湾計画変更に伴う環境影響評価、
関係市・港湾関係者・海事関係者等との調整にも
多大の労力と時間を要するものと考えます。

この問題は、羽田空港発着枠の結果が出る
平成20年(2008年)頃まで結論を
持ち越したという感があります。
今後4年間は議論を凍結して、
発着枠の結論を待つしかありません。

しかし飛行場維持費だけで
毎年6億円の経費がかかっています。
5年間で30億円です。
政治決断の面が強い問題ですが、
トップの決断が求められているのではないでしょうか。

<主な行事>
12月14日(火) 12月定例県議会閉会日、小児難病の患者団体陳情、高次脳機能障害
           対策打ち合わせ
12月17日(金) エルミタージュ美術館展(県立美術館)オープニング、会派及び松下政経
           塾OB忘年会
12月18日(土) 護衛艦あさぎり(防大同期が艦長です)の見学
12月20日(月) 出汐・旭町交差点街頭演説、宇品旅客ターミナル、港湾施設勉強会
12月21日(火) 労働組合あいさつ回り
12月22日(水) 労働組合あいさつ回り
12月24日(金) NPO勉強会
12月25日(土) 年賀状作成
12月26日(日) 年賀状作成
12月27日(月) 宇品ジャスコ前街頭演説、尾道市・因島市あいさつ回り、市内あいさつ
           回り
12月28日(火) 市内あいさつ回り

こうじマガジン目次へ