こうじマガジンNO.289 (2010.10.20)    


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こうじマガジン NO.289

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「2010年10月7日から2010年10月13日までのダイアリー」



●●2010年10月7日●●


「しまなみ海道から松山市へ。」

今日から二泊三日の予定で、私の所属する県議会民主県政会の
政調Bチーム(15名を3つに分けて効率的に政調活動を行っています)
の県外調査に行って参ります。メンバーは5名です。
移動は小型バスで、朝9時に県議会を出発し、しまなみ海道を経由して
松山市へ、12時過ぎに昼食後、午後1時半に最初の調査地
久万の台温泉内にある介護福祉施設を訪問しました。

報告の前にまず広島市の介護保険制度の現状を見てみたいと思います。
要介護認定につきましては41,211人(平成21年4月)で、
うち要支援は13,334人で約32%に当たります。
ちなみに平成21年の高齢者人口が220,588人ですから
約2割の高齢者が認定を受けているということになります。
そしてこの要支援1・2の約13000人の方々のうち約23%の方々が
サービスを使っておられません。要支援は比較的軽い認定ですから
日常生活に困ったり、リハビリが必要だという状態ではありません。
したがって介護サービスを無理して利用する必要もないわけですが、
ここで実は介護予防という考え方があって、「要支援の状態の時に
適切な介護サービスを受けていれば、その後の要介護への移行や
その重度化が防げる」ということが考えられます。

実はそのことに熱心に取り組んでおられるのが今回訪問した介護福祉施設です。
「健康づくりセンター 久万の台」は介護予防通所介護事業所で、
要支援及び特定高齢者の方々が利用できる施設です。
伊予かすりの会社が経営母体で、温浴施設に併設されていますので、
まさに普通の高齢者が利用しているという感覚です。
要支援の介護報酬は機能訓練加算込みで1が24,510円、2が45,780円です。

論点は「要支援の状態にある高齢者に適切な介護予防給付を実施すれば、
介護状態への移行が抑止でき、社会保障費用全体で考えると経費縮減に繋がる」
かどうか、という点と、
「社会保障費縮減のため、介護予防給付は介護保険から切り離して、
社会福祉として自治体が独自に取り組んでいくほうが効果的ではないか」
という点です。いずれもまだ答えは出ていませんが、
介護保険制度自体の見直しは迫っており、この辺りの整理ができているのか、
今後の大きな研究課題です。

次の調査地は「坂の上の雲ミュージアム」です。
松山市は「坂の上の雲のまち松山」を打ち出し、まち全体を
フィールドミュージアムとして活用しています。
観光振興の一環ですが、驚いたのはこの構想は
NHKでのテレビ化が決定する前の平成11年、今の中村市長が就任した時に
打ち出した構想だということです。うまくブームに乗ってやろう、
という構想ではなく、もっとじっくりと時間をかけて練られた構想だ
という点が大事だと感じました。
この日は松山市泊。



●●2010年10月8日●●


「松山市から高知市へ。」

県議会民主県政会の政調Bチーム(15名を3つに分けて効率的に政調活動を
行っています)の県外調査二日目です。朝9時に宿舎を出発し、
高知県へ向いました。ここも小型バスで約3時間、
昼食後高知県の東部にあたる安芸市を経由してさらに1時間あまり、
2時半にやっと今回のメインの調査地馬路村に到着しました。
県議会の県外調査は、どうしても県庁や県議会が中心になりますので
県庁所在地周辺の調査地に限定されますが、
今回は少し無理をしてこの馬路村を訪問しました。

人口1,000人あまりの山奥の村ですが、現在JAが頑張って年商32億円、
従業員約70名の一大起業に成功し、日本一元気な村として
全国的に注目されています。商品は柚の加工商品で、
お客さんと直結する産直販売(通販)でここまで業績を伸ばしたそうです。
その秘訣は「商品力」で、それは単なる味や品質という面ではなく、
商品の背景込みで売っていく、馬路村というイメージもセットで売っていく
という手法だそうです。しかし単純に簡単に販売はうまくいく筈もなく、
やはり最後はトップ(この場合ご説明いただいた組合長ということですが)
の熱心さにつきる、と訪問した県議仲間でも話題になりました。

この成功体験を普遍化することはなかなか難しいけれども、
一つの法則をしては「危機感と熱意」ということでしょう。
その原点に触れられたようで元気の出る調査でした。

この後また3時間近くかけて高知市内へ移動。
今回の調査はこの長時間のバス移動が特徴です。
昨日3時間、今日6時間、合計9時間バスで移動しています。
今日は高知市泊。



●●2010年10月9日●●


「高知市から広島へ。」

県議会民主県政会の政調Bチーム(15名を3つに分けて効率的に政調活動を
行っています)の県外調査三日目です。

朝9時過ぎに宿舎を出発しまずは空前の龍馬ブームのもと、
高知県各地でイベントを展開している「土佐・龍馬 であい博」
(2010年1月16日〜2011年1月10日)のメイン会場(高知駅前)へ向いました。
なお昨日のお昼あたりから雨模様が続いています。
雨の高知もまた風情があっていいものと言い聞かせながら、
有名な桂浜にある「高知県立坂本龍馬記念館」に向いました(バスで約30分)。

こちらの施設は県立で、運営形態や展示内容等
広島県でも参考にできないかと訪問しました。
副館長にご説明いただきましたが、まず大事なのはその生い立ちです。
高知県の地元商工会議所青年部などの募金活動をきっかけに、
6年間で約8億円を集めてそこに県が2億円を足して、
市の土地の上に平成3年11月に開館しています。
「若者らの思いが結晶」した記念館は県に寄付され、
その運営は高知県の文化財団があたっています。

入場者数の推移は開館した平成4年度が約15万人で
次第に漸減していって平成17年度には12万人を切っていますが、
平成18年NHK大河ドラマ化が決定以降増え続け、
放送の始まった平成21年度には倍の24万人、
そして今年度はさらに倍の50万人を超えると見込まれています。
「龍馬ブーム」のすさまじさをこの数字は物語っています。
ちなみに広島市の平和祈念資料館が132万人、大和ミュージアムが110万人、
厳島神社が170万人となっています(平成19年)。

いくつかの特徴をピックアップしますと、
まず「若者のリピーターが多い」という点です。
「人生の節目ごとに龍馬に相談、報告」に来るといった現象が顕著だ
とのことで、これも人物への共感が生んだ現象だと言えます。
第二に「県内入館者が少ない」点です。高知県人はあまり龍馬を語らない、
という傾向があり、県内入館者の割合は約5%(平成21年度)となっています。
ここも問題視されておられ、この館自体も小学生向けの教育に力を入れている
ということでした。
第三に「42通に上る龍馬の手紙」が展示の中心で、
維新の歴史もさることながらまさに龍馬の内面に触れることのできる
展示内容になっている点です。読みごたえのある内容で
表現された喜怒哀楽とともに、内面から迫ってくる迫力が感じられます。

運営については年間約1億円、17名の職員で行われていますが、
内5000万円を入館料で(大人500円)、残り5000万円を県からの補助
でまかなっているとのことで、ここ最近ではほぼ9割を入館料でまかなえる
ようなったとのことでした。黒字云々よりもその特徴ある展示内容を
十二分に生かし、長期的な運営方針をたてて進めていっていただきたい
と感じました。
雨のため残念ながら桂浜に降りるのは断念しましたが、
後日の楽しみに取っておきたいと思います。

高知市内で昼食後帰路につきました。
1時前に出て途中寄り道もしましたが県議会到着が午後7時過ぎですから、
約5時間の移動ということになります。
この三日間の移動時間は合計で14時間、一日平均約5時間ですから
かなりハードな動きをしています。



●●2010年10月10日●●


「自主トレとパワーウォーク。」

この二日間は豪快な土佐料理を満喫したのでどうも身体が重くなった
ように思います。また9月定例県議会中は自主トレもパワーウォークも
できなかったのでますますなまってきています。

昨日帰宅して今日は朝5時半起床でまずは自主トレからスタート
と決めていましたので、予定通り元宇品コースを約1時間かけて
軽く流しました。考えてみるとパワーウォークも約2時間歩きっぱなし
ですから、かなりのエネルギー消費です。
これから朝晩2回ペースがはじまると、ちょっと自主トレは無理かもしれません。
体力調整も行いながら日々の新たな出会いを求めて歩き続けます。



●●2010年10月11日●●


「体育の日、宇品東学区秋季町内対抗球技大会。」

今日は体育の日ですから当然朝5時半起床、自主トレからスタートです
(元宇品コース)。さらに8時過ぎからは宇品東学区秋季町内対抗球技大会
の開会式へ。春はソフトボールとソフトバレー、秋はグランドゴルフです。
秋晴れのいい天気でしたのでしっかり楽しまれたと思います。

もう一件地域行事を回ってから、10時過ぎからパワーウォークに出撃。
約2時間みっちり歩きました。
体育の日に相応しい動きだったかどうかは疑わしいですが、
身体だけはフルに動かしています。



●●2010年10月12日●●


「街頭演説、パワーウォーク、選対打ち合わせ。」

朝8時から鶴見橋東詰交差点にて街頭演説。
一年の中で暑くもなく寒くもなく、本当に短い街頭演説日和が
しばらく続きます。事務所に戻って9時過ぎにはパワーウォークに出撃、
約2時間みっちりと歩きました。

昼食後は事務処理や相談処理、原稿書きにあて、
夕方からは三菱重工労組広島支部の皆さんとの打ち合わせ、
そして懇親会と続きました。
9月定例会も終わり、地道な日常活動にしっかりと戻っていきます。
年末に向けてがまさにかきいれどきになります。
頑張って参ります。



●●2010年10月13日●●


「 「銃・病原菌・鉄〈上巻〉−1万3000年にわたる人類史の謎」ジャレド・ダイア
モンド、草思社。」

今日も9時過ぎからパワーウォークでみっちり2時間歩きました。
午後は事務処理、打ち合わせ、原稿書き等にあて、夕方には気分転換も兼ねて
自主トレ(元宇品コース)に出かけました。地道な活動に集中していますが、
先日本屋で立ち読みして気になって購入した
「銃・病原菌・鉄〈上巻〉−1万3000年にわたる人類史の謎」
ジャレド・ダイアモンド、草思社、を読み進めています。

「播磨灘物語」と同時並行ですが、壮大な人類史の研究に
ワクワクしながら読んでいます。
「はるか昔、同じような条件でスタートしたはずの人間が、
今では一部の人種が圧倒的優位を誇っているのはなぜか」
という根源的な疑問に答えていきます。
体も動かし、頭の体操もしながら、着実に活動を進めていきます。




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