未来潮流バックナンバー

 22.県立広島病院の経営について

平成11年10月23日 
 今県議会では平成10年度の決算特別委員会が開かれています。私は今回委員ではございませんので出席していませんが、市議時代にある先輩議員から「決算委員会でちゃんとした質問ができれば一人前」と指導を受けた経験がございます。今回は、Vol.14で「県立広島病院の救急医療体制について」ご報告し、一般質問でも「小児医療部門の高度化・専門化を図る」と知事の新たな決意を引き出したわけですが、その経営状況についてご報告いたします。「医者は儲かる」と思っていたのですが、そうでもないようです。

 県病院は、平成7年度に30.5億円の赤字を計上したのを最高に10年度も17.5億円の赤字です。これは一般財源、すなわち税金で穴埋めが行われるわけで、決して効率的とはいえません。全体像は下表の通りで赤字の主要な原因は減価償却費、すなわち平成3年から5年かけて行った総事業費288億円の建て替え・改修工事によるものです。経営努力という面では、人件費割合が高いこと、さばく患者数が少ないことなど問題点があります。

 しかし、現状は早朝の受診手続きの混雑ぶりを見ていると病院のキャパシテイがまだたらないのではないかとか、入院患者の方からは看護婦さんも不足しているのではとの声も聞きます。病院は患者さんにとっては不安でさびしい場所であることを考えると、やさしさや余裕も必要で採算性だけでわりきるわけにはいきません。公共事業や他の行政分野の効率化を図ってでも、病院は入院患者さんや外来患者さんに少しでも安心を与えられる場所であるよう考えるべきだと思いました。

「県立広島病院の主要指標」

                県立広島病院       黒字病院の平均値

職員数

病床数

病床利用率

総事業収益

単年度損益

802人(うち医師92人・看

755

89.7%

153.7億円

17.5億円

護婦533人・事務40人)



88.9%

職員給与費割合

54.3

50.8

減価償却費割合

13.2

5.4

医師一人当たり患者数(外来)

8.8

12.0

(今週の活動)

1018()  生涯学習特別委員会

1019()  建設委員会

1020()  東広島市挨拶回り

1021()  県立広島病院視察

1022()  新宅工務店訪問

1023()  街頭演説ラリー

1024()  家族と過ごす


未来潮流目次へ

次のレポートへ